4月2日 東北大震災●JDFみやぎ支援センター 活動報告書

4月2日 記録者名:坂下共 確認責任:小野 浩

支援員 14チーム 49人
避難所 26ヶ所、役場・行政 20ヶ所、社会福祉事業所 24ヶ所、自宅 0ヶ所、その他 14ヶ所。
※3月31日から4月2日までの3日間

●活動方針・計画●
1.訪問調査活動について~第1グループおつかれさま、第2グループようこそ!~
4チームに分かれて、消防学校に備蓄されている物資の確認・前日の訪問を受けての物資配達、気仙沼市の役所と関係機関を訪問、多賀城市の避難所訪問、調査結果の地図へのマーキング・引き継ぎを実施する。

2.事務局
 訪問調査票や業務報告の集計表を作成する。支援を終えたメンバーを送り出すとともに、新たなメンバーを迎えてのオリエンテーションを行う。運営管理のためのマニュアルをさらにバージョンアップする。

●活動報告●
1.訪問調査活動の報告
(1)グループ(報告 増田)
・石巻市内の法人を訪問。ガソリン40Lを提供した上で、調査や支援の連携について相談した。石巻市に多くの事業所を持っているが、支援センターとしても市内法人と協力し、事業所の状況把握を調査する必要がある。1棟を一般の人の避難所として開放しているが、退所してもらわないと通常業務には戻れない。が、行き場所が無い人たちが多く、目処がたっていない。
不足しているモノは大きめの長靴10足との要請があり、ただちに埼玉県やどかりで手配、明日到着する埼玉部隊が持ち込む。届き次第、配達する必要がある。
・Aさんへの支援の要請
脊損連の大濱さんから支援センターに連絡があり、大野から増田に連絡をとった。Aさんの自宅が津波被害、ベッドなどを流失して避難所生活をしており、介護ベッドが必要ということ。本人確認のために、携帯電話で連絡をとりながら、避難所である石巻西高校に移動。本人、家族と対面して、被災状況・必要な支援を聞き取る。難民を助ける会に手配をお願いして、動いてもらっている。今後、手配が整い次第、手元に届ける役割が発生する可能性がある。いつ届くかは未定。

(2)グループ(報告 荒木)
・気仙沼市
宮城県身障福祉協会を訪問。場所は特養施設。建物の被害は無く、ライフラインも戻っている。小野センター事務局長から、訪問調査の協力を依頼。ガソリンは、ゼネコンを通じてタンクローリー1台分確保済み。それ以外にも系列法人や法人役員関係のつながり等から、物資は豊富とのこと。知的発達?障害関連の"はんとく会"も支援活動を行なっているとのことで報告を受けた。
職員の状況は、家や車を流され、通勤に不自由している人もいる。視覚障害のあった(全盲)職員が、震災当日の午後は自宅にいたため、いまも安否を確認できない。施設の運営を支えている職員たちの疲労は限界に近い中で働いている。介護ボランティアのオファーもあるが、職員の限界前に受け入れたいと考えている。目安は1ヵ月後ぐらい。
会長の紹介で気仙沼市社会福祉事務所を訪問。流され、やっとプレハブで業務を始めたような状況。係長に訪問調査の協力依頼。施設関係は把握していて、利用者の安否不明は確認してもらっている。所属のない個人の方については、個人情報もあり情報提供については要検討とのことだったが、協力は受けたいと積極的な要請を受けた。来週までには、市障害福祉課が実施している障害者支援事業所の利用者・家族・職員・施設の被災状況調査の結果は、もうすぐあがるので、それをぜひ提供したいとのことだった。また支援センターとしては、その報告を踏まえて来週以降に、調査・支援活動に入りたいので協力を要請すると積極的に受け入れたいとのことだった。
一関ICから気仙沼市まで、GSはどこも待機車の列はない。コンビニはかなりの商品がそろっていた。来週以降、2泊3日などで訪問調査予定を快諾された。
 係長に紹介された生活支援センターへは行けなかったが、事前に電話で肢体不自由児者父母の会から「気仙沼の会員の安否がわからない。その件は、気仙沼市の生活支援センターが把握しているので連絡してほしい」という相談があったが、その件も含めて、来週中に訪問することを電話で明日連絡する。
 
(3)グループ(報告 鈴木)
・多賀城市
多賀城の避難所の残り6ヶ所を訪問、これですべて把握した。4月4日から避難所を統廃合していく方針。避難所のいずれも、障害のある人はいないとの担当者の回答。保健師も毎日避難所を巡回、注意深く様子を見ている。
事業所5ヶ所(知的通所2、精神地活、知的GH、高齢者施設)を訪問、流失したところも数か所。「たけちゃんち」は、別のところで開所している張り紙を市役所で確認。「さくらんぼ」は、同法人の別施設で会えた。避難できたので、みんな無事とのこと。さくらんぼ職員は避難所を回って確認している。大きなスーパーから物資提供があって、なんとかなっているとのこと。
・塩釜市
避難所を長期と短期とで分けていて、長期の避難所を訪問。100人の入所。2~3ヶ月をめどにしている。まだ受け入れて間もない様子ではあるが、ざっと見て障害者は居ないとのこと。

(4)グループ(報告 大野)
・東松島市
午前中に、本日で終了する支援員は調査結果の地図へのマーキング引き継ぎ、片づけを行い、愛知からの第2グループの到着後、合流して東松島市を視察。ぎんの星に、物資を配達。
・名取市
夕方到着した東京チームは、名取市沿岸の被害状況を視察。

●今後の課題●
第2クールの本格始動となる、3日の活動課題は以下のとおりとする。
(1)障害者支援事業所の訪問調査の継続
(2)訪問調査の集約方法を見直す。会議報告ではなく、事務局が担当チームから記録を聞き取り、記録化していく。
(3)宮城県の各障害者団体が実施している会員の安否確認の結果情報の提供と、安否確認がとれていない人の追跡調査を支援センターが担うことを電話連絡する。
(4)宮城県内で、被災障害者への支援活動にとりくんでいるすべての団体での情報交換・連携のあり方等についての協議会を設置することを、仙台市障害者福祉協会に相談し、知的障害関係の支援活動を実施している団体との懇談を申し入れる。