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2月27日の神戸シンポジウム「読み・書き・パソコン」でしごとづくり報告

2月27日(土)に支援技術開発機構と兵庫県LD親の会「たつの子」共催の自立支援21報告会が開催されました。当機構副理事長の河村宏から、基礎学力を「読み書きそろばん」と表していた時代から今や「読み・書き・パソコン」の時代であり、「読み・書き・パソコン」環境が学校や職場や家庭に整えば、多くの若者に就労の道が開けるという提案がありました。視覚障害の人も読みの障害の人も、iPhoneを持っていれば電子図書が読める時代となった今、読めなくて今まで苦労してきた読みに障害のある人たちにも、いよいよ読めるような技術が発展してきたわけです。あとは必要な情報など、コンテンツ製作の担い手の育成が課題として残されているために最新のDAISY3規格によるDAISY図書製作技術を発達障害などをもつ青年達に挑戦してもらったという趣旨説明でした。

ビル・ゲイツ世代の石川先生からは中央障害者施策推進協議会の会長としての記念講演がありました。コンピューターによって、視覚障害者の生活、あるいは可能性が飛躍的に拡大したこと、コンピューターによって、昨日できなかったことが、今日できるようになり、あるいは、今日できなかったことが明日できるようになるという感動を何度も味わうことができたこと、自分達が必要な道具は、自分たちで作ることが可能になったというお話を聞きました。また、人に作ってもらおうと思っていたら、多分、そういう道具っていうのはなかなか出来なっかったであろうとも言われていました。「読みたいと思い続ける力」をばねに、自分が何をしたいか、ということから始めて、それを実現するためには何が必要で、それを実現するためにはまた何が必要で、というふうにだんだんと対象を広げ、より複雑なものに、あるいは社会的なものに結果としてなったというお話でした。

青年達を支えた家族からは、子供と共通の目標を久しぶりにもてたこと、子離れ・親離れの時期に久々に親子の会話が楽しめたこと、マイナス要因と思っていた子供のパソコンへの関心が実は子供の強みであるということに気付いたこと、就労に向けて子供の強みがわかったこと、共通の目標に向かっている仲間がいて、親を含めた支援者がいるという安心感がある環境の中でこれからの見通しが少しできたことなど、報告がありました。

青年達の発表に続いてパネルディスカッションでは、河村宏から世の中にDAISYを欲しいという人は山ほどいるし、DAISYにしなければ読めない大事な情報が山ほどあるということ、それとDAISY製作者とをどうやってつなげれば、仕事になるのかを今後の課題にしたいという話でした。

パネリストからはDAISYは工夫次第でいっぱいニーズがあるのだから職業として成り立たせるには仕分けする人が必要であること、リモート操作もできるようになれば、パソコンを使った仕事はどんどん増えていくので期待できること、コミュニケーション力をつけることなどそれぞれの立場からのアドバイスもありました。

最後に、青年達が学んだ技術は、様々なニーズのある人全てが一緒に社会に参加できるようにしていくための非常に重要な技術の1つであること、それを皆の宝物にぜひしてもらい、それを活かした仕事を将来的にしてもらうことによって、世の中の、今まで参加できなかった人が参加しやすくなれるのであれば、それはとてもやりがいのある仕事ではないかという締めの言葉が河村宏からありました。

IH