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ATIAカンファレンス

2009年1月27日から30日に、アメリカのフロリダ州オーランドで、ATIA(支援技術産業協会 / Assistive Technology Industry Association)と、関連する会議が開催された。
支援技術に関わる企業が、展示・発表をする場である。100以上の企業が展示を行った。

今回参加して、特に印象に残ったのは、大手の出版社(ピアソン)が、NIMASのファイルを製作、提供しているということである。出版社の中には、将来的には、ユニバーサルデザインの出版を収益事業として行うことを展望し、技術を身につけるためにアクセシブルなファイルを製作するための投資をしている企業がいくつかでてきている。ソースファイルをDAISY規格でつくり、提供しているのはすごい。
gh Player (DAISY再生ソフト)は、また新しい機能ができていた。これまで良く問題に挙げられた、DAISY図書の再生における、表へのアクセスだが、再生中に表があると、そこでaltとctrlと上下左右の矢印キーで、表の中を自由に移動できる。さらに、自分がいるセルの情報も確認することができる。数式(MathML)の中での移動も、今後サポートする予定との事。他にも、点字ディスプレイ主導で、DAISY図書再生の制御ができる機能もあった。
展示では、ディスレクシアや視覚障害などの読み・書きの支援ツールの展示が多かった。DAISY図書のサポートや、OCR(光学文字認識)とTTS(音声合成)、辞書や言葉を推測して選択肢を提示するようなテキストエディタである。
他には、手で図書をもてない人のための、視線や頭の動きにより操作するためのデバイスの展示もあり、DAISY図書の再生をサポートしているものもあった。

1月27日28日に、ATIAにあわせて、NIMAS(全国指導教材アクセシビリティー標準規格 / National Instructional Materials Accessibility Standard)の理事会と、運営会議があった。参加者は、CAST、アメリカ出版協会、政府の特殊教育部門、関連企業、NIMAC(NIMASファイルのレポジトリ)等、からの代表者で、約30名であった。また、昨年から日本からのオブザーバーが参加しており、主催者が日本からの出席者がいる旨を紹介した。
出版大手、政府の代表等、多様な参加者が同じ部屋で議論をしていることに驚かされた。
著作権法により、実際に必要としている生徒への提供が十分にできていない点に関しての議論や、NIMASファイルの質の管理に関しての議論があった。原本が、アクセシビリティに配慮されていないつくりになっているという議論(構造があやふやであったり、不必要な情報が多様されていたりする)もあり、日本との共通点が多かった。

M.H.